さいたま市議会でまた問題発言がありました。吉田一郎市議会議員が2018年10月19日の市議会9月定例会で、車いすを使用する伝田ひろみ市議に「ブルジョア障害者」と発言しました。「障害者でも中には、こっちにいますけども、年収1354万5千円の車いすに乗っている障害者の方がいらっしゃるわけですよ。こういった高収入のブルジョア障害者の方は、外していただいても構わないわけですよ」(「「首つって死ね」のさいたま市議、再び不適切発言…車いすの市議に「ブルジョア障害者」 議長から厳重注意」埼玉新聞2018年10月23日)。

伝田市議は以下のように批判しています。「障害者はそんな収入ないのが当たり前だよなみたいな意識があるんではないか。これはまさしく障害者差別につながると怒りが込み上げてきた」(「車いす議員に「ブルジョア障害者」 さいたま市議が発言」TBS 2018年10月23日)。

吉田市議は休憩中に新藤信夫議長から「不穏当発言である」として厳重注意を受けました。障害者にも高額所得者がいるとの文脈での発言でしたが、本人もTwitterで品がない発言だったと反省しています。

吉田市議は『世界飛び地大全』や『消滅した国々―第二次世界大戦以降崩壊した183ヵ国』などマニアックな世界の領土や国の書籍があります。世界史に造詣が深い人物です。

世界史的な感覚ではブルジョアに侮蔑的な意味はありません。ブルジョアは誇りをもって自己をブルジョアと規定していました。封建的な特権に胡座をかく貴族よりも立派です。そのような感覚があったのかもしれません。現代日本でブルジョアが不当な不労所得者のようなイメージがあることは前近代的な滅私奉公の勤労意識が残存しているためで、それは克服すべきものです。

吉田市議は2月の委員会審議でも、市立図書館長に「首をつって死ね」と発言しました。自殺をなくすことが社会課題になる中で問題発言です。但し、これは好意的に見れば、実のない公務員答弁に腹を立てたという同情の余地が皆無ではないと言えます。それに比べると今回の発言は、わざわざ引き合いに出す意味が感じられません。

吉田市議は北区選出です。北区は前回の市議会議員選挙では無投票でした。流石に次回は無投票ではなくなるのではないかと思います。