埼玉県さいたま市大宮区宮町のビル5階で2019年1月23日に女性が男に刺されて死亡しました。2018年9月から複数回、殺害された被害者本人と父親から男との交際に関するトラブルの相談が県警に寄せられていました(「<大宮刺殺>女性と男もみ合い「助けて」と叫び声 女性死亡、容疑で交際相手を逮捕 会社員ら取り押さえる」埼玉新聞2019年1月24日)。埼玉県警の過去の不祥事である、桶川ストーカー殺人事件と同じ構図です。

記事では警察への相談は昨年9月から複数回行っているとされます。相談する人は何らかの問題解決を目的に来ています。被害届の提出が必要ならば相談時に、それを提出するという選択肢があることを教示することが民間感覚ではカスタマーサティスファクションやカスタマーサクセスになります。普通の市民にとって複数回相談に行くことは大きな負担です。申請がなければ動かなくていいという申請主義の公務員体質の弊害が現れています。

問題は恣意的な受理と不受理です。警察は被害者側が被害届を提出しなかったと正当化するでしょうが、現実では中々受理してくれないという問題があります。未解決事件の割合を減らすために、事件の分母を減らしたいというセコイ成果主義があります。これも民間感覚では顧客への価値提供を置き去りした本末転倒の成果主義です。恣意的に受理不受理が決められ、同じ基準ならば受理すべきでないものが受理されるという不公正さがあります。