ハラルマーケット・チャレンジ・プロジェクト 『ハラルマーケットがよくわかる本 イスラム巨大市場を切り開くパスポート』(総合法令出版、2013年)はハラルビジネスを開設した書籍である。本書はマレーシアに重点を置いて解説する。ハラルビジネスに出遅れている日本で価値ある書籍である。

ハラルはイスラム教の戒律を意味する。ハラル認証を獲得すれば、ムスリムに販売しやすくなる。ムスリムの人口は16億人で、ハラルマーケットの市場規模は2兆1000億ドルと言われる。また、ムスリム観光客のインバウンドでもハラルビジネスは重要になる。イスラム教は中東のイメージが多いが、ムスリム人口は東南アジアが多い。ムスリムは日本にとって、それほど遠くない。私はドラえもんの人形の写真をインスタグラムにアップしているが、東南アジアのドラえもんファンから「いいね」をもらうことがある。

日本企業のハラルビジネスの成功例としてキューピーや味の素がある。しかし、これらの企業もトラブルが起きている。キューピーの天使マークは偶像崇拝と批判された。味の素は発酵菌の栄養源を作る過程で触媒として豚の酵素を使用して問題になった。この種の話を聞くとリスクが高いと感じたくなる。しかし、本書は、この種のトラブルを乗り越えて両社がハラル市場で成功を収めていると指摘する。

日本では東急ホテルズ食材偽装事件など食品の表示を偽る事件が起きている。そのようなことをハラル食品で行ったならば企業にとって致命的である。その意味で日本企業がハラルビジネスに取り組むことは、日本の消費者にとっても良い効果をもたらすだろう。