かわぐちかいじ『イーグル 2』は民主党のニューハンプシャー州予備選が描かれる。最有力候補は現職副大統領アルバート・ノアである。クリントン政権のゴア副大統領を連想するキャラクターである。

ヤマオカ議員とノア副大統領の議論は含蓄がある。教育の機会の平等はどこまで確保されなければならないか。日本では機会の平等と結果の平等の対立として議論されがちである。後者に人間味があるとされがちであるが、一番足の遅いところに全員が合わせる昭和の護送船団方式になりかねない。それは集団主義の押し付けで、逆に個性を潰しかねない。

これに対してヤマオカ議員の主張は日本的な結果の平等論ではない。情報を与えるだけでなく、学ぶことで実現する夢を与えなければならないと主張する。夢という言葉は美辞麗句であり、学ぶ意味や目的と言い換えられるだろう。

一方的な情報提供をアリバイ作りにして手続きを進める日本の官僚体質へのアンチテーゼになる。日系人であるが、日本的なマインドとはかけ離れた存在である。それがキャラクターの魅力になる。