自社名を検索すると「詐欺」などと表示され名誉が傷つけられたとして、セキネットが米Googleに検索結果の削除を求めた訴訟は検索結果の削除を認めないことで確定した。検索結果の削除は検索事業者による表現行為の制約になり、名誉毀損を理由とした削除請求が認められるには厳格な要件が必要とする。

Google側は以下のように主張していた。「仮に社会的評価が下がったとしても、表示の重要部分は間違っていないし、みんなの利益にもなる。つまり、公共性と公益性、真実性・真実相当性があるので、名誉毀損にはあたらない」(「ネットの悪評「消してほしい」アフィ業者と「消さない」Google 裁判始まる」BuzzFeed Japan 2016年10月7日)

東京地裁平成30年1月31日判決(鈴木正紀裁判長)は「検索結果が真実でないとは認められない」と削除を認めず、原告側の請求を棄却した。セキネットは控訴したが、東京高裁平成30年8月23日判決も一審判決を支持し、控訴を棄却した。

大段亨裁判長は、検索結果が真実でないことや公益性がないことが明らかで、重大で回復困難な損害が生じる恐れがある場合、削除が認められるとし、削除請求は出版物でいえば事前の差し止めに当たるとした(「ネット検索削除、二審も認めず グーグル訴訟で厳格基準」中日新聞2018年8月23日)。

最高裁第3小法廷(山崎敏充裁判長)は2019年7月16日付で上告を退ける決定をした(「東京のネット関連会社、敗訴確定 検索結果の削除認めず」共同通信2019年7月17日)。