林田力 何者のだましの堤防も崩す

『東急不動産だまし売り裁判』著者

ノンフィクション著者。『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』マンションだまし売り被害を消費者契約法で解決。何者もだまし売りのない世界へ。だまし売りNoでSDGs。消費者の堤防/Amazon Kindle出版/林田医療裁判/中野相続裁判/二子玉川再開発問題/書評/マンガ/YouTube
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2019年07月

『明治大正時代』Amazon Kindle

日本の明治時代と大正時代を描いた作品のレビュー集。
林田力『明治大正時代』Amazon Kindle 2019/7/8
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#林田力 #Amazon #Kindle #book #アマゾン #キンドル #電子書籍 #review #書評 #歴史 #history
Meiji and Taisho Era
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#金融 をテーマにした書籍の書評集。
林田力『金融』Amazon Kindle 2019/7/6
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Finance
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私はゼロ年代にオーマイニュースやPJニュース、ツカサネット新聞、JANJANという市民メディアで市民記者として記事を書いていた。そこで感じたことを中心にまとめた。
林田力『市民メディア』Amazon Kindle 2019/6/29
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Citizen Media
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刑事事件になった警察不祥事をまとめた。近時の警察不祥事としては埼玉県警巡査が警察官の立場を悪用して遺族から金をだまし取る詐欺パターンが深刻である。
林田力『警察犯罪』Amazon Kindle 2019/6/28
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meiji

Amazonを騙る詐欺メール

Amazonを騙る詐欺メールが出回っている。Amazonからのメールに見せかけているが、差出人のドメインがAmazonと異なるものは容易に見破れる。

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武蔵野線の西浦和駅から北朝霞駅の南側

JR東日本・武蔵野線の西浦和駅から北朝霞駅です。線路の南側です。西浦和駅は、さいたま市桜区田島にあります。田島団地が見えます。首都高速埼玉大宮線の高架が見えます。「おかしのファクトリー」の看板は株式会社グレープストーン浦和工場です。「東京ばな奈」「ねんりん家」「シュガーバターの木」などが有名です。市街地を抜けると荒川彩湖公園が広がります。彩湖(荒川調整池)が見えます。荒川を渡る前に朝霞市に入ります。荒川を渡ると朝霞パブリックゴルフ場が見えます。朝霞市上内間木を走ります。朝霞市浜崎に入り、新河岸川を渡ります。朝霞市宮戸で細田学園高校のグラウンドが見えます。再び朝霞市浜崎に入ります。

道場天満宮@さいたま市桜区

さいたま市桜区は武蔵国足立郡に含まれました。桜区道場には平安時代に大伽藍があり、1156年の保元の乱で焼失したとされます。保元の乱は京都が主戦場です。保元の乱の前哨戦となった久寿2年(1155年)の大蔵合戦は武蔵国が主戦場になりました。これを指しているかもしれません。
建久年間(1190年から1199年)は畠山次郎重忠の領地でした。畠山重忠は平安時代末期から鎌倉時代初期の武将で、坂東武士の鑑と称えられました。鎌倉幕府の有力御家人になりましたが、北条氏によって滅ぼされます。
重忠は建久年間に土中から観音像を発見しました。これが大伽藍の本尊だったと考え、守護仏として道場を営みました。これが道場村の由来とされます。この道場が金剛寺の始まりとされます。
道場天満宮は、金剛寺の境内に古くからあったとされます。道場天満宮は学問の神の菅原道真を祀ります。神紋は丸に梅鉢です。鳥居脇には撫で牛があります。境内社に八重垣神社があります。夏の祭礼では提灯が飾られ、灯篭がライトアップされています。

超小型電気自動車EV「コムス」(COMS)カーシェア

超小型電気自動車EV「コムス」(COMS)のカーシェアリングステーションです。東京都千代田区の大手町で公道上です。目的地近くのステーションで車両を返却できるワンウェイトリップ方式のステーションです。
パーク24が運営します。2016年12月に始めた実証実験が出発点です(窪野薫「パーク24が日本初の“路上”カーシェア、1人乗りEVで」日経テクノロジーOnline 2017年1月6日)。シェアリングエコノミーが現実化しています。20世紀ではなく、21世紀に生活していることを実感します。
超小型電気自動車のカーシェアリングは岡山県岡山市でも実証実験「オカモビ」が行われました。日産自動車は2017年3月17日に、神奈川県横浜市で実施していた小型EV「日産ニューモビリティコンセプト」を用いたカーシェアリングの実証実験を再開しました(窪野薫「日産が超小型EV用いたカーシェアを再開、横浜に14拠点」日経テクノロジーOnline 2017年3月22日)。
自動車は転換期に来ています。これからは人と共存するモビリティー、人に優しいモビリティーの時代です。20世紀のガソリン自動車に最適化された自動車専用高速道路は時代遅れです。
「電動駆動で1~2人のヒトやモノを運ぶ「超小型EV」において、“ 種の爆発” とでもいうべき、爆発的な開発ラッシュが始まっている」(野澤哲生「超小型EVに“種の爆発”」『日経エレクトロニクス』2017年3月号40頁)。
「人やモノの移動を低速/超低速で実現する1~2人乗りの超小型電気自動車(EV)は、今注目を浴びている自動運転EV技術の適用先として大化けする可能性がある。これまで市場はないに等しい状態だったが、巨大市場に育っても不思議ではない」(野澤哲生「超低速~低速域に潜在市場、かばんに入る“クルマ”も続々」『日経エレクトロニクス』2017年3月号42頁)
小型モビリティーの普及でも国土交通省が抵抗勢力になっています。「「一体いつになったら公道を走れるのか」「規制緩和で誰が困るのか」─。複数の超小型電気自動車(EV)メーカーの関係者は、日本の超小型EVに対する道路や車両の規制に強烈な不満をあらわにする」(野澤哲生「世界に取り残される日本、雪解けは2020年以降に」『日経エレクトロニクス』2017年3月号42頁)

シェアライフ 新しい社会の新しい生き方

石山アンジュ『シェアライフ 新しい社会の新しい生き方』(クロスメディア・パブリッシング、2019年)はシェアリングエコノミーの解説書である。シェアリングエコノミーを通じた新しいライフスタイル「シェアライフ」を提案する。

シェアリングエコノミーは試験段階から、スピードと拡張性をもって真の変革への移行が期待される時代に入った。そこでは人の生き方を劇的に変化させる。モノが溢れる社会を豊かさとする昭和的な価値観に対し、必要なものがあれば十分であり、家も、仕事も、子育ても、誰かとシェア(共有)すればいいという価値観が生まれ、支持されるようになっている。

本書はシェアリングエコノミーが資本主義の歪みを是正し、人間が人間らしく生きることができる持続可能な社会のインフラになると主張する。資本主義の歪みの一つに大量生産・大量消費がある。シェアリングエコノミーでは新たに物を買うのではなく、既存のシェアされた物を利用する。シェアリングエコノミーは消費の抑制になる。

もう一つは人々が貨幣だけに交換価値があると考えてしまうことである。しかし、人間の歴史を遡れば物々交換が当たり前であった。物を介して人のつながりを感じるシェアリングエコノミーには、資本主義で失われがちな人間らしさがあるとする。

本書が貨幣だけに交換価値があるとする思想を批判することは興味深い。私は消費者として商品の価格と品質が比例するという拝金主義的発想の愚かさを主張してきた。自分が欲しいものではなく、自分に価値を提供するものでもないのに、価格が高いということでありがたがることは愚かである。自分が楽しむために消費する私にとって高価格を喜ぶ拝金主義的発想は理解できないものであるが、貨幣だけに交換価値があるとする思想が根底にあると分かりやすい。

資本主義の是正は20世紀においては、社会主義やケインズ経済、福祉国家のように市場を敵視し、公的セクターの役割を大きくする解決策が主張される傾向があった。しかし、それは政府の失敗をもたらした。これに対してシェアリングエコノミーは市場に依拠する。国家の定めた基準である貨幣だけとしない点で、市場主義を徹底して資本主義を是正するアプローチである。

シェアリングエコノミーと言えば、人とのつながりやコミュニティが強調される傾向がある。その要素は本書にも存在する。たとえばシェアの原風景を長屋文化とする。しかし、本書の面白いところは、人間関係重視の昭和の感覚への先祖帰りとは異なる視点を指摘することである。本書はレイチェル・ボッツマン『シェア<共有>からビジネスを生み出す新戦略』に言及して、信頼関係がローカルなものからインターネットやテクノロジーに支えられる「分散された信頼」に発展しつつあるとする。

実際、シェアリングエコノミーは一つの組織に縛られず分散させる効果がある。分譲住宅を購入せず、シェアハウスに住むことは何十年もの住宅ローンに束縛されない。クラウドソーシングのような働き方のシェアは収入や肩書き、人間関係、やりがいなどの依存先を複数に分散する。まだまだ日本社会には、村社会的な体質が残っており、家族的経営を謳うブラック企業なでによって拡大再生産されている。シェアリングエコノミーは必要な時に必要な物を介してだけ結びつくという人間関係の希薄化や合理化というメリットこそ求められているように感じる。

ブロックチェーン 相互不信が実現する新しいセキュリティ

岡嶋裕史『ブロックチェーン 相互不信が実現する新しいセキュリティ』(講談社、2019年)は注目の技術ブロックチェーンを解説した書籍である。ブロックチェーンは仮想通貨の基盤技術として大きな話題になったが、より広い分野に適用可能な技術である。
例えば腕時計ブランドがブロックチェーンでデジタル鑑定書を作成する。「紙の鑑定書は偽造の恐れがあるが、ブロックチェーン上に記録された情報は変更や複製が不可能」(「高級腕時計ブランドがブロックチェーン技術で“デジタル鑑定書”」WWD Japan 2019/5/25)
ブロックチェーンの画期的なところは、管理者が存在しない分権型のシステムであることである。参加者全てが同じ方向を向いていなくても、敵同士であっても処理の透明性を確保し、データ改竄を行いにくいDBを実現した。官僚の作った計画通りに動く仕組みの対極になる。
ブロックチェーンには自由を好むインターネットユーザーが注目するだけの理由がある。中心となる管理者がいないということは、村社会を牛耳るドンやボスの支配がなくなることである。社会全体の利益の名目に上下関係や情報格差を強いる根拠がなくなる。
勿論、ブロックチェーンは魔法の杖ではない。本書は、ブロックチェーンは管理者が管理する通常の仕組みと比べて処理効率が悪いとする。そのためにブロックチェーンが社会に浸透する中で、「権力からの独立」という当初の思想とは違う方向に塗り替わっていくだろうと指摘する。
しかし、自律的に調整される市場主義的なシステムは魅力的である。計画経済やケインズ経済は公務員の無能や不正で政府の失敗に陥りがちである。同様に管理者の管理するシステムは一見効率的に見えるが、管理者の無能や不正をマイナス面として織り込まなければならない。
消費者の権利意識が高まった現代は管理者の無能や不正を過去よりも許容しにくくなっている。全体のシステムを回していくために個々人は我慢しろという欺瞞的な論理は通用しにくくなっている。ブロックチェーンの理念は時代の求める核心的なものと考える。

かわぐちかいじ『イーグル 2』

かわぐちかいじ『イーグル 2』は民主党のニューハンプシャー州予備選が描かれる。最有力候補は現職副大統領アルバート・ノアである。クリントン政権のゴア副大統領を連想するキャラクターである。

ヤマオカ議員とノア副大統領の議論は含蓄がある。教育の機会の平等はどこまで確保されなければならないか。日本では機会の平等と結果の平等の対立として議論されがちである。後者に人間味があるとされがちであるが、一番足の遅いところに全員が合わせる昭和の護送船団方式になりかねない。それは集団主義の押し付けで、逆に個性を潰しかねない。

これに対してヤマオカ議員の主張は日本的な結果の平等論ではない。情報を与えるだけでなく、学ぶことで実現する夢を与えなければならないと主張する。夢という言葉は美辞麗句であり、学ぶ意味や目的と言い換えられるだろう。

一方的な情報提供をアリバイ作りにして手続きを進める日本の官僚体質へのアンチテーゼになる。日系人であるが、日本的なマインドとはかけ離れた存在である。それがキャラクターの魅力になる。

『イーグル』大統領選挙

かわぐちかいじ『イーグル』(小学館)はアメリカ合衆国大統領選挙を描く政治漫画。『ビッグコミック』連載作品。表紙にはアメリカの全ての州が英語で書かれている。アメリカ合衆国大統領選挙は公職選挙法で規制されている日本の選挙とは大きく異なる。大統領選挙を描くだけで日本人には新鮮である。

日系人のヤマオカ上院議員は民主党から大統領選挙に名乗りをあげた。有色人種が大統領を目指す点でオバマ大統領誕生の先を行く作品であった。有色人種が大統領候補になることは移民の国アメリカの夢がある。しかし、ヤマオカ議員は共和制貴族というべき名家の娘と結婚したことが大きい。その点では夢がない。オバマ大統領誕生の現実は漫画を超えている。

本作品には視点人物の記者が、実は隠し子であったという家族ドラマがある。これを盛り込むことが良いか悪いかは最後まで読まなければ分からない。家族の愛憎劇で終わってしまったら興醒めである。

候補者への息子の接し方は問題を感じる。スターウォーズでのジェダイ・カウンシルのアナキン・スカイウォーカーへの接し方のようなものである。反発されることは当然である。有力候補を副大統領候補として考えているのでスキャンダルで潰すつもりはないと説明すれば済む話である。目指す方向が共有されていないから反発が生じる。

三田紀房『インベスターZ 2』

三田紀房『インベスターZ 2』は利食いと損切りを学ぶ。損切りは、あらゆる場面で必要なスキルだろう。シリコンバレーではFail Fast, Fail Cheapが合言葉になっている。昭和的な根性論精神論の頑張ります精神の対極である。

学園創業者に関わる人物がラストで登場し、物語が進みそうである。主人公はブランド物の高級品を身につける相手を嘲笑う。無駄なお金の使い方であると。投資漫画は金が全ての価値となる場合もあるが、そのようにはならない健全さがある。価格が品質に比例するという拝金主義の浅ましさはない。

主人公は投資の知識が乏しい。これは作品の中で説明していく以上、当然の設定になる。主人公が知識を持っていたら説明シーンが不自然になる。一方で主人公は言い返しが上手く、頭の良さを感じさせる。とても中学一年生とは思えない。哲学を解説した書籍『ソフィーの世界』のソフィーも優秀だった。解説作品では生徒役のキャラクターが無知であるが、頭は良いという設定になるのだろうか。良い生徒になることも楽ではない。

ハンバーガー

林田力『ハンバーガー』(Amazon Kindle 2019年6月14日)はハンバーガーのグルメレポート。ハンバーガーはパンに肉や野菜を挟んだ料理である。ふわっとしたバンズにジューシーなお肉が挟まれている。パンの代わりに米で挟むライスバーガーという亜種もある。

ハンバーガーは通常、一個食べれば良いところが魅力である。実は一個だけでは物足りなさが残るが、それが良い。飽食は虚しいだけである。夏目漱石『草枕』には「うまいものも食わねば惜しい、少し食えばあきたらぬ。存分食えばあとが不愉快だ」とある。本当に腹いっぱい限界まで食べると後が不愉快になる。古代ローマでは美食を続けるために嘔吐したとされるが、愚の骨頂である。

私の好きな食べ物は寿司とハンバーガーである。寿司とハンバーガーは和食と洋食、高級料理とジャンクフードの対極的な取り合わせに見えるが、実はファーストフードという共通点がある。寿司は江戸時代のファーストフードであった。私は形式的権威的な食事は好まない。

寿司やハンバーガーがファーストフードであることは、ファーストフードの店舗で販売されるということ以上の実質的な意味がある。どちらも炭水化物とタンパク質を同時に食べるものである。主食を食べて、おかずを食べるという処理が一回で済む。それ故に寿司やハンバーガーは本質的にファーストフードになる。

私は一つ一つ片付けるシングルタスクの傾向がある。食事もご飯を食べ終えたら、おかずとなりがちです。寿司やハンバーガーは、これを避けられる。

私はマクドナルドなどハンバーガーチェーンのハンバーガーを食べることが多い。ハンバーガーチェーンに居心地の良さを感じる。コミュニティ重視の発想の対極ですが、顔見知りの常連に特別な気配りをすることは、別の誰かにマイナスのサービスをして成り立っている可能性がある。一見客に敷居があるよりは、誰に対しても同じサービスという機械的平等に心地良さを感じる。

私はコスパの観点からもハンバーガーチェーンを歓迎する。同じ時間を過ごすならば、喫茶店と比べると食事もできる分、ハンバーガーチェーンのコスパが高い。値段と味や品質が比例するという拝金主義の浅ましさを軽蔑する。高かろうが安かろうが、自分が気に入ったものを選択する。戦前戦中の集団主義的な価値観を嫌悪するが、唯一「贅沢は敵だ」は評価する。消費が美徳の昭和の時代は終わっている。

林田力『ハンバーガー』Amazon Kindle 2019/6/14
https://www.amazon.co.jp/dp/B07T2PPMQH/
#Hamburger #グルメ #ハンバーガー
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care

ヒトラーとドラッグ 第三帝国における薬物依存

ノーマン・オーラー著、須藤正美訳『ヒトラーとドラッグ 第三帝国における薬物依存』(白水社、2018年)はアドルフ・ヒトラーとナチス・ドイツが薬物に深く依存していたことを暴く歴史ノンフィクションである。ヒトラーとナチス・ドイツの異常性を薬物依存から説明する。危険ドラッグが社会問題になった日本において健全な社会を作る上で重要な視点である。

ヒトラーはホルモン剤、鎮痛剤、覚醒剤など薬物に依存していた。誇大妄想にとりつかれるなど薬物依存症の振る舞いをしていた。薬物中毒が悪化すると、軍事作戦能力が失われ、滅茶苦茶な指示を出すようになる。ドイツ軍が敗北を重ねることは当然である。

覚醒剤は違法薬物であるが、鎮痛剤となると医療として処方されている。そのようなものでも薬物中毒や薬物依存を引き起こす。現代日本では精神科などでの薬漬けが問題視されている。

国家元首が薬物依存であることは国民にとって大きな不幸である。さらに恐ろしいことにナチス・ドイツ自体が薬物に依存する体制であった。ドイツでは労働者の生産性を高めるとしてペルビチンが広く出回っていた。チョコレートにメタンフェタミンが混ぜられ、ダイエット効果があるとして女性に飲まれた。

日本では大麻成分を含むチョコレートやクッキーが密輸される問題が起きている。東京都荒川区で大麻入りチョコレートを食べた男女7人が呼吸困難や手足のしびれを訴えて病院に搬送された(「大麻菓子、密輸後絶たず=海外での合法販売一因-専門家「少量でも悪影響」」時事通信2019年6月8日)。

閑話休題。ドイツ軍は兵士にペルビチンを服用させ戦闘に向かわせた。薬物でハイになった兵士は昼夜を問わず進軍した。それが電撃戦を成功させた。薬物がなければドイツ軍はフランス軍に勝てなかったとまで言っている。ドイツ軍は薬物でドーピングしていたことになる。言わばズルをしたことになる。スポーツならば不正で失格である。これはフランス軍の名誉回復になるだろう。

ナチス・ドイツの異常性を薬物依存で説明する本書はナチス批判の効果的な書籍になる。薬物依存によって妄想的になり、現実を理解できない非理性的な社会になった。ネオナチなどナチス・ドイツを賛美する思想が問題になっているが、その正体を薬物依存症とすることは、これ以上ない強力な反論になる。

日本では暴走族がハーケンクロイツを掲げるなどヤンキーとナチスに親和性がある。それは依存性薬物という共通項があると言えるだろう。また、第二次世界大戦の日本軍もアヘン密売を資金源にし、特攻兵に依存性薬物を投与したとされる。日本の恥の歴史も明らかにされなければならない。
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