かっぱ寿司与野店はさいたま市中央区本町西にあった回転寿司チェーンである。大宮バイパスの近くにあったが、2016年に閉店した。私は2008年1月2日に寿司を食した。かっぱ寿司はカッパ・クリエイト株式会社の運営する回転寿司のチェーン店である。高級そうなイメージのある寿司を庶民的にしたものが回転寿司であるが、かっぱ寿司は庶民的傾向を徹底している。
その特色は一般の寿司屋らしからぬメニューを充実させていることである。洋風のネタ(ハンバーグ、生ハムなど)やサイドメニュー(チキンナゲット、たこ焼きなど)、デザート(チーズケーキ、デザートなど)などである。生魚が苦手の人も含め、ファミリー層が楽しめる店になっている。「訪れる度に新しい楽しさを味わえる、 そんな回転寿司になりたい。という思いでお寿司を提供しています」と称している。
かっぱ寿司では「新春初売り」と称して年始から営業している。新春初売りキャンペーンでは、「自慢の大トロ食べ比べ」をキャッチコピーに「みなみまぐろとろ」「とろびんちょう」などトロを中心としたネタを提供する。ミナミマグロは南半球に生息するマグロである。インド洋で多く漁獲され、インドマグロとも呼ばれる。クロマグロと同じくトロが多く、クロマグロに次ぐ人気がある。
握り寿司の代表格はマグロである。そのマグロが沢山あることは嬉しい。また、トロというと先ずマグロを想起するが、本来は肉の脂肪の多い部分を指し、マグロに限定されない。「とろサーモン」や「鴨とろ」など様々なトロを味わえることも魅力である。
私が印象に残ったネタは「とろかじき」である。通常の握り寿司は一皿に2貫乗っているが、これは一皿に1貫しかない高級品である。カジキマグロは通常のマグロに比べて歯応えがある。しかし、口に入れるとフワフワで、脂身が旨みとなって口の中に広がる。引き締まった脂身を味わうことができた。
因みにカジキマグロという魚は存在しない。メカジキやマカジキがカジキマクロとして提供されている。肉質がマグロに似ているためにカジキマグロと称されるが、サバ科のマグロとは分類上は離れている。
私が店に入ったのは13時半くらいという中途半端な時間にもかかわらず、満席状態で少し待つ必要があった。店を出た14時過ぎになっても待っている客は増加の一方という盛況振りであった。
満席の場合、受付のカウンターに名前を書いて待つ。順番が来たら呼ばれて席に案内される仕組みである。先着順に案内するのが基本であるが、人数や席の希望(カウンター席かテーブル席か)によって順番が前後してしまうことがある。その場合、アナウンスで「お席の関係で順番が前後しますが、○○様をご案内します」とフォローを入れている。一言付けるだけだが、嬉しい気配りである。
私は東急不動産(販売代理:東急リバブル)から隣地建て替えなどの不利益事実を説明されずにマンションを購入して裁判トラブルになった経験がある(林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』)。その経験があるため、消費者の立場に立った企業姿勢は高く評価する。かっぱ寿司が正月から繁盛していることに納得できる味とサービスであった。
初出:林田力「【かっぱ寿司】トロ尽くしの新春初売り」ツカサネット新聞2009年1月4日