『子どものころ光る砂であそんだ』は、さいたま市のアスベスト問題を描いた映画です。東京都港区の田町交通ビルで2018年12月22日に開催された「レイバーフェスタ2018」で上映されました。

さいたま市にはエタニット社のアスベスト工場がありました。何も知らない近所の子ども達はアスベストの粉で遊び、中皮腫というガンにかかりました。近隣住民の被害救済は労働者の被害救済よりも遅れています。

エタニットは昭和初期から操業しており、被害者も多いと推測できます。ところが、新幹線開通や、さいたま新都心の開発による立ち退きで住民が分からなくなっています。新幹線や新都心は、さいたま市の発展を象徴するものですが、元からの住民には立ち退きになるという開発の負の面を再確認しました。

上映後は制作者の北穂さゆりさんと中皮腫患者で出演者の松井絵里さんのトークがありました。松井さんは、この問題が闇に葬られることを危惧していると述べました。

実は私はアスベストと因縁があります。東急不動産だまし売り裁判に際しては東急不動産のマンションでアスベストを使っていることが判明しました(林田力『東急不動産だまし売り裁判48アスベスト』Amazon Kindle 2015年9月20日)。東急不動産も東急リバブルも中々アスベスト使用の事実を認めようとしませんでした。これは映画の企業の態度と重なります。また、住環境破壊のワンルームマンション「ガーラ・グランディ木場」を建設したFJネクストが使った解体業者の環匠は石巻市でアスベスト飛散事故を起こしました。

制作者の北穂さんはエタニットパイプ問題の書籍を出しています(北穂さゆり著、エタニットパイプによるアスベスト被害を考える会編『アスベストに奪われた花嫁の未来―エタニットパイプによるアスベスト被害者の声』アットワークス、2015年)。林田医療裁判の本も出版する予定です。レイバーフェスタには林田医療裁判のチラシも配布されました。

「もう十分生きた高齢者は、どうせ死ぬのだから積極的に治療しなくていい!??……どれだけ生きれば、客観的に十分と言えるのか?個人の人生観に根ざす問いに、特定の親族や医療が答えを出すべきではありません。命は誰のものか。なぜ故人は意識不明のまま、生きる望みを断ち切られたかを記録するドキュメンタリー」
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